この記事では、作文を楽に書くための準備について紹介します。
原稿用紙を前に鉛筆を持ったまま固まってしまうお子さん、いませんか?
私の作文教室にも、そういう子どもさんがよくいらっしゃいます。突然書いてと言われても、何をどう書いていいやら…。「何でもいいから書きなさい!」と怒る親御さんと「だって書けないもん!」と泣くお子さん。結局ケンカするだけで、3時間経っても原稿用紙は白紙のまま。
何度そのようなお悩みを聞いたかわかりません。
そこでここでは、原稿用紙に何を書いていいか困ってしまうタイプの小学生がスムーズに作文を書くための準備を3つ紹介します。
1 作文のテーマを決める
作文を書くとき、すぐに原稿用紙に文字を書こうとしていませんか?
原稿用紙は海のようなものです。突然放り出されても、何もできずに溺れてしまいます。
でも浮き輪を用意して、ちゃんと水着に着替えて、水中ゴーグルをかけて、バタ足の方法さえ知っていれば、とりあえずは泳ぐことができます。
作文も同じです。突然書こうとしてもできません。「準備」がとても大切です!
まずは作文のテーマを決めましょう。
学校や塾の課題で作文を書く場合はお題が決まっていることがほとんどだと思います。ここでは、より深いテーマを考えていきます。
「楽しかったこと」というお題なら…
- きのう、友達と一緒に鬼ごっこをしたこと
- 夏休みに家族でディズニーランドへ行ったこと
- 図工の時間に絵を描いたこと
こんなテーマが思い浮かぶと思います。
楽しかったことって何だろう?と考えながら、たくさんあげてみてください。
楽しかったことが思いつかない!という人は、家族やよく遊ぶ友達に相談してみるといいでしょう。
「あのとき○○で楽しかったよね」
というお話が、必ず1つは出てくるはずです。それをテーマに決めてしまいましょう!
2 詳しく思い出す
書くテーマが決まったら、次はその内容を詳しく思い出しましょう。
例えば
- きのう、友達と一緒に鬼ごっこをしたこと
を書くことにしたのであれば、そのときのことをよく思い出していきます。
- 友達と公園に遊びに行った
- 鬼を決めるためにジャンケンをした
- 負けて鬼になった
- 友達を追いかけた
- たくさん捕まえた
こんな流れを思い出せたらOKです。
さらに、この中で一番面白かった部分を決めましょう。
- 友達を追いかけた
決まったら、その時の出来事をもっと詳しく思い出していきます。
その時の風景、会話、思ったこと、やったことなど、思い出せるものを全て書き出していきます。
- 鬼になって友達を追いかけた
- 友達の足が速くて追いつけない
- だんだんムカついてきた
- 大声で「足が速すぎる!」と叫んだ
- 友達がびっくりして振り向いた
- そのときにタッチすることができた
- 友達が悔しがって「突然大声出すな!」と言ってきた
- 言い返そうとしたけどすごく息が上がっていて、咳ごんでしまった
- 友達が自分の様子を見て、「必死すぎる」と言って笑い出した
- 自分も笑ってしまった
- 友達が背中を撫でてくれて、咳がおさまった
しっかり思い出すことができればOKです。
この時点では文章になっていなくても、話し言葉を使っていても大丈夫です。
内容をしっかり決めておくことが重要です。
3 感想をたくさん書く
書くことを詳しく思い出すことができたら、そこに感想を入れていきます。
- 鬼になって友達を追いかけた→鬼は苦手だな、足が遅いから嫌だな
- 友達の足が速くて追いつけない→どうして鬼になっちゃったんだろう
- だんだんムカついてきた
- 大声で「足が速すぎる!」と叫んだ→足の速い友達がうらやましい
- 友達がびっくりして振り向いた→ラッキー!
- そのときにタッチすることができた→やった!嬉しい!
- 友達が「突然大声出すな!」と言ってきた→怒らないでよ
- 言い返そうとしたけどすごく息が上がっていて、咳ごんでしまった→苦しい
- 友達が「必死すぎる」と言って笑い出した
- 自分も笑ってしまった→友達が笑って嬉しい、確かに必死すぎたかも
- 友達が背中をなでてくれて咳がおさまった→苦しかったけど友達が優しくしてくれて嬉しい
その時思ったことを、正直に書いていきましょう。
1つの出来事に対して、1つ以上の感想が書けると深みのある作文になります。もし感想がない出来事があっても大丈夫です。けれど、なるべく書くようにしてください。感想をたくさん書けば書くほど、深みのある作文にすることができます。
ここで原稿用紙の登場です!
- テーマを絞り込んで
- それを詳しく思い出して
- それぞれの感想を細かく考える
ここまでしっかり準備をすると、あとは原稿用紙に書いていくだけです。
話し言葉にならないように気をつけて、文章に直していきましょう。
文章の流れを詳しく決めておくだけで、作文がぐんと書きやすくなります。
たくさん頭は使いますが、原稿用紙があっという間に埋まっていきます。ぜひ試してみてくださいね。
とはいえ、やっぱり難しい…という方は、
大阪市にある作文教室 TAMA作文教室へどうぞ♪