【受験準備】中学・高校受験作文対策でやっておくべきたった1つのこと

私がやっているTAMA作文教室には、中高一貫校の受験生がよく相談にやってきます。
受験の科目の中に「作文」があり、その書き方がわからない、というお悩みが多いです。
「塾でも教えてもらうけれど、書いたものを提出して点数をつけてもらうだけで、どうやって書いたら点数が上がるのかはイマイチ分からないんです」
とおっしゃる方もいます。

今日は悩まれる方も多い「受験作文」について書いていこうと思います。

目次

受験作文には何を書くのか

受験作文は、学校ごとに大きく出題傾向が異なります。
「将来の夢」などのスタンダードな内容を好む学校もあれば、「火星に行く時に持っていくもの」というトリッキーな内容を出す学校もあります。字数も200字のところもあれば、600字のところもあったりして、まちまちです。

ただ、おおむね共通しているのが
意見と自分の体験を書く
ということです。
順序は学校によって違いますが、自分の意見を書く段落と自分の体験を書く段落を作りなさいと指示してある学校が多いです。

体験を書くことはアピールすること

では、なぜ作文に体験を書かせるのでしょう?
それは2つの理由があると思われます。

意見に説得力を持たせる

わかりやすい文章を書く近道は【段落構成】を考えること」という記事の中でも少し触れましたが、文章の中に自分の体験を入れると説得力が出ます。
体験は誰にでもあり、子どもでも比較的書きやすい内容です。
それと意見を結びつけて書かせることで、論理的に考える力がどのぐらいあるのかを測っているのだと考えられます。
論理的に考える力があれば、自分の体験と意見を上手に結びつけられるはずだ、ということですね。

受験生の人となりを知る

これは入試時の点数には入らないと思いますが、作文に体験を書かせることで、受験生たちの人となりを見ている可能性があります。
意見というものは自由なようで、あまり自由ではありません。特に受験という「しっかりしないといけない」場面で問われる意見は、答えがある程度決まっているところがあります。子どもなりにそれを汲み取って意見を述べる子が多いので、同じ意見がいくつも出てきます。

しかし、自分の体験というのは千差万別です。100人いれば100通りの体験があります。そしてその中には、家族や友達が登場し、普段の生活が書かれています。
それを読むことで、受験生がどんな子なのか読み取っているかもしれません。
だから、受験作文の時に書く体験は、「私はちゃんとした子です!」ということをアピールできるような内容にした方がいいでしょう。

受験作文の練習の前に“日記”を書こう!

受験作文では、漢字を正しく使ったり、正しい文法で文を書いたり、キレイに段落分けしたり、そういうテクニックも必要です。しかし「体験」をいくつも頭にストックしておいて、その中から自分の「意見」に合うものをすぐに取り出せるようにしておくことが何よりも重要だと私は思います。
では、どうやって「体験」をストックしておくか。

日記を書きましょう!

目新しい方法ではありませんが、これが一番です。
ただ体験をストックしたいだけですので、凝った日記をつける必要はありません。
「今日は友達がぼくの落とした消しゴムを拾ってくれた。うれしかった。」
これだけ。たったの2文でOKです。
できれば「嬉しかった」「楽しかった」というポジティブな体験を1つと、「悲しかった」「腹が立った」というネガティブな体験を1つ、2つの内容を書けるとベストです。
それでもたったの4文です。作文が苦手な子でもチャレンジしやすいですよ!

「楽しかった」「悲しかった」だけなんて、表現力のない日記で大丈夫なんですか?
と聞かれることもありますが、問題ありません。
これはあくまで、受験作文を書く時に必要な体験をすぐに思い出せるようにしているだけです。作文の練習をしているわけではありません。
気にせず、数ヶ月続けてみてください。体験が頭の中にたまってきたら、受験作文が書きやすくなっているはずです。

ただ、楽しかった楽しかった楽しかった…だけを何ヶ月も書き続けていると、子どももだんだん飽きてくるはずです。
飽きてきたら、他の表現にも手を出してみましょう。
きっと表現の幅がぐっと広がり、文章の奥深さに気づけると思います。

受験を考え出したら日記をつけよう!

受験作文の準備は早いに越したことはありません。
受験しようかな?と考え出したら、とりあえず日記から始めてみてください。
ポジティブな内容を1つと、ネガティブな内容を1つ。
毎日書き続けると、たくさんの体験をストックすることができます。体験ストックがたまってきたら、作文の練習に取り掛かってみてくださいね!

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