句点(。)と読点(、)の付け方の基礎の基礎

句読点の打ち方がよくわからない、というご相談を大人の方からされることが多くあります。

不思議なことに、小学生からはあまり質問されません。何度も文章を書いて、書くことに慣れた頃から出てくる疑問なのかもしれません。

中学生以上になると、句読点の位置に悩みすぎて、本文そのものが書けない人も出てきます。

悩む人の多い句読点について、今回はお話していきます。

目次

句読点は気にしすぎない

突然それ?!と言われてしまいそうですが、句読点はどこに打っても、最悪なくても、話は通じます。

作文の目的を思い出してください。あなたは何のために文章を書いているのでしょうか?相手に何かを伝えるために書いているはずです。

相手に伝わればいいのですから、多少句読点の位置がおかしくても、伝わる文章になっていれば大丈夫。

句読点は「相手に伝わりやすい文章を書くための道具の一つ」ですから、それにこだわりすぎる必要はありません。

もちろん、句読点を使いこなすことができれば、書いた文章は伝わりやすい、相手に優しい文章になります。

でも句読点にこだわるあまり本文がおろそかになってしまうと本末転倒です。

文章が苦手な人は、まず句読点を気にせず、文章の中身を考えるようにしてみましょう。

句点(。)の付け方

文の最後につける

句点は文の最後につけましょう。文の最後というのは、「です」「ます」「だ」「である」といった言葉で締めくくられている部分です。

これは感覚でわかる人もいれば、あまりピンとこない方もいるかもしれません。

あまりピンとこない人は、自分が書いた文章を声に出して読んでみてください。

息を大きく吸って、無意識に一呼吸置いてしまう部分はありませんか?

そこが句点(。)の打つ場所です!この方法で句点の場所を意識するようにしてください。

慣れれば、無意識に打てるようになります。

4050字に一つ句点(。)を入れる

文章が苦手だとおっしゃる生徒さんは、句点(。)のなかなか出てこない長い文を書く傾向があります。

100字や200字の文を句点なしに書いてしまうと、とても読みにくい!

なぜ読みにくくなってしまうかというと、主語と述語の関係が崩れやすくなるからです。

文は、主語と述語を対応させて書く必要があります。

私は行きます。

という主語・述語だけの文章に、いろいろな言葉を足して、

娘が作った花かんむりを頭に乗せて、私は天気のいい公園の中をぐるりと行きます。

という長い文を作っていくのが、文の構造の基本です。

主語と述語が対応していないと、結局誰が何をしたのか、わかりにくい文になってしまいます。

でも、主語と述語の対応を気にして書くというのは難しいものです。

特に長い文になると、どれが主語でどれが述語か、見分けるのが難しい。

けれど一文を短くするだけで、主語と述語を対応させるのがとても簡単になります。

文章が苦手な方こそ、1文を短く!これが鉄則です。

読点(、)の付け方

読点の付け方もよく質問されます。これは、句点(。)よりも少し難しい話になってしまいます。

【初級】声に出して読んでみて、息つぎするところ

文を書くことが本当に苦手な方は、まずはここから始めてみましょう。

自分の書きたい文を、まず読点を気にせず全部書いてしまってください。そのあと、書いた文を声に出して読んでみましょう。

自然に息つぎしてしまう場所はありませんか?

そこが読点(、)を打つポイントです。

【中級】意味が切れているところ

読点の位置をしっかり考えたい!という方は、文の中の意味が切れている部分を探して、そこに読点を打ってみましょう。

娘が作った花かんむりを頭に乗せて私は天気のいい公園の中をぐるりと行きます。

という文であれば、

娘が作った花かんむりを頭に乗せて

という部分と

私は天気のいい公園の中をぐるりと行きます。

という部分で、意味が切れています。

頭に乗せるという場面と、公園を行くという場面の2つに分かれている、と考えられるわけです。

このように場面が変わっていたり、行動が変化していたり、時間が経過していたりするところが「意味の切れ目」なので、そこに読点を打つときれいな文になります。

40字に1個を心がける

読点(、)は多すぎても少なすぎても読みにくい文になってしまいます。

目安としては、40字に1つ打つと良いです。

私は40~50字を一文にすることを推奨していますので、大体一文に1つ読点がある、ということになります。

そのぐらいを目指す気持ちで文を書くように心がけると、読みやすい文にすることができます。

でも句読点は気にしすぎないで!

色々とお話ししてきましたが、やっぱり句読点を気にしすぎるのは良くありません。

私は40~50字に1つの句点、1つの読点がある文が読みやすいと考えていますが、それにこだわる必要はあまりありません。

文の内容や書き方によって、一文が長くなったり短くなったりします。読点も多くなったり少なくなったりするのが普通だからです。

私も40~50字で必ず句点(。)を入れているわけではありません。読点(、)の数にいたっては、40字に1つなんて考えずに打ちまくっている部分があります。笑

文章というのは、相手に内容が伝わればそれでOKです。句読点を正しく打つことは、出来れば嬉しいことですが出来なくても構わないのです。

文章を書く上で大切なのは文章の内容です。

文章の内容がバッチリになった後、読み直す時に気をつけてもらえるといいかと思います。

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